春のキャンプで原辰徳監督に聞いた小林の評価だ。もちろんそこには打撃に対する苦言もあった。
「せめて2割5分。2割5分といえば4回に1回ですからね。しかし彼の場合は5回に1回も(安打が)ない……彼が8番に入ると、そりゃあ相手投手は楽ですよね。そこを何とかしないと……」
いまはとにかく点が取れないというチームの課題があるだけに、どうしても打力を優先した起用になるのは仕方ないところではある。
ただ、その一方で菅野や山口俊投手が先発した試合では小林がマスクを被る。
もちろん両投手との相性もあるのだが、そこには点を取ることよりも、点を与えないことを優先し、守り勝つというゲーム戦略があるからだった。
そこでは打てなくても、捕手は小林なのである。
ならばここのところ勝ち星から見放されている戸郷翔征投手や高橋優貴投手のときに、小林を起用するという選択肢があってもいいのではないだろうか。
今季は主戦捕手に大城卓三捕手を起用するというチーム方針もあり、開幕から小林はゲーム終盤を任される“抑え捕手”という役割のスタートだった。
ところが開幕直後に規律違反などが原因で二軍落ち。約2カ月間の二軍生活の後に6月2日に一軍に戻ってきた。1カ月後の7月6日に発表された炭谷銀仁朗捕手の楽天へのトレードも、この小林の一軍復帰は無関係ではなかったと思う。
引用元: ・【朗報】マスコミ「今の巨人のピンチを救えるのは小林しかいない」
ただその間に前半戦は好調だった戸郷と高橋が壁にぶつかってしまっているのも事実だ。
1つの要因として思うのは、真っ直ぐに対する自信喪失。そこで2人とも最初から戸郷はフォーク、高橋はスライダーやチェンジアップを多投して、いきなり全てを出し切ってしまう投球が目につくようになっている。
特に立ち上がりに失点するケースが目につくようになってからは、尚更、その傾向が目立つようになってしまっている。
結果的にはそこを逆に狙われ、ゲームが進めば今度は配球に行き詰まってしまう。
だからこそ2人の復活には1試合をトータルで考えて、勝ち切るための配球をできる捕手が必要で、それには小林がうってつけだということだ。
ただ、いま戸郷や高橋に必要なのは、試合前にしっかりゲームプランを話し合った上で、強引にでも引っ張ってくれる女房役だということだ。
白星から遠ざかっている2人の試合を見ていると、首を振って変化球というケースが何度もあった。しかしそこで、五輪で甲斐が見せたように「言ったことはやるよ」と、真っ直ぐのサインを出し続けて、若い投手に踏ん切りをつけさせてくれる。
はたまた必要ならばいきなり変化球主体のかわす投球から、ギアを入れて力の投球へと変えていく。そういうトータルで組み立てができる捕手の存在ではないだろうか。
それができるのが小林誠司だ、ということだ。
「少し、こういう感じ(目をこする仕草)で見ましたけどね。疑った訳じゃない。『オッ!』という感じ。打撃は悪くないんですよ、このところ」
原監督もこうおどけてみせたが、例えこんな一発がなくても、小林の存在価値は高まる。
阪神、ヤクルトと繰り広げる終盤のデッドヒート。必要なのは1試合をトータルで考え、その設計図で投手をしっかりリードできる女房役のはずだからである。
神宮大城とかめっちゃ打つやん
投手が3人続くんやぞ
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